アッパーコントロールアーム取り付け(ディーラー作業)

ホイールホップ対策にアジャスタブルUCAの取り付けを行いました。自分でやるにはどうしても外せないボルトがありディーラーにて作業してもらいました。 UCAの効果と調整方法も記載しています。


UCAの効果について

  • UCA って何?っていう人も多いと思うのではじめに説明しておきます。
    UCA は Upper Control Arm の略で海外では専ら UCA と省略されて呼ばれています。
    このパーツはシャーシに接続されていてデフ玉を吊るためのパーツです。
    UCA をアジャスタブルにする事でデフ玉(ピニオンアングル)を変更する事ができます。

  • 何故 UCA が必要になるのかというと特にローダウンした際にデフ玉の角度が
    リジッドサスの構造上狂ってしまうんです。デフ玉の角度が狂ってしまうと
    ドライブシャフトとピニオンギアに大きな角度がついてしまい振動が発生してしまいます。
    そこで UCA をアジャスタブルにして適切なデフ玉の角度にするわけです。
    このため海外ではローダウンと同時に装着するパーツとして割と定番です。
    純正では +0.0~0.65度位になっています。
    c.f. 05' factory pinion angle
    http://forums.themustangsource.com/f669/adjustable-uca-pinion-angle-458557/

  • 振動が出る角度は +2.0度以上か -4.0度以下と言われています。
    c.f. -5.0度で振動出たよ
    http://www.allfordmustangs.com/forums/2011-mustang-gt-tech/328451-lets-talk-about-pinion-angle.html
    UCA の説明書によると大体どの UCA でも -4.0 ~ -2.0 位にセットしてくれと書いてあります。
    計算式については後述しています。

  • 分かっていない事があって結局適性角度内での角度の差異によってどんな違いが
    あるのかが明確になっていません。角度がつきすぎるとまずいのは感覚的にもっともらしいですが…

パーツと入手先

  • Steeda Upper Control Arm
    Steeda Adjustable Street Upper Control Arms 555-4112
    購入先は summit
    価格 179.95$
    ※2011以降のマスタングは UCA を留めるシャーシ側のシャフトがそれ以前より太くなっています。
    購入した UCA の穴をリーマで拡張する必要がありました。

  • 間違って2本買ってしまったので1本余っています。
    道路に置いたりしたので傷がありますが実用上問題ありません。興味がある人は3割引でお譲りします。

取り付け方法

今回はディーラーに作業依頼しましたが作業内容は把握しているので
メモとして残しておきます。(実際に作業をしていないので嵌りがある
かもしれません。かなり作業性が悪いので素直に8,000円位を払って
ディーラーで作業をして貰った方が無難だと思います…。

■ 後部座席取り外し
後部座席の左右座席中央付近にストッパーみたいなのがあるのでそのストッパーを
押して後部座席を持ち上げると外れます。UCA ブラケットを留めているネジに
アクセスするために必要な作業です。

■ アッパーコントロールアームブラケットのネジを緩める
アッパーコントロールアームのブッシング部分はシャーシ側にネジ止めされている
ブラケットに接続されています。このブラケットがネジ1本で車内から留められているので
緩めます。緩めないとブッシングを留めているネジにアクセスできません。
この時、決して外してはいけないみたいです。(と散々海外のサイトに書いてありますが
ディーラー作業ではブラケットを丸々外していました。)

※このブラケットのネジの締め付けトルクが確か300Nmと鬼トルクなので
私は手持ちの工具で緩める事ができませんでした。

■ ブッシング側のネジを外す
ただ外すだけ

■ デフ側のネジを外す
ただ外すだけ

■ 新しい UCA の組み付け
外した作業と逆順。

調整方法

ピニオンアングル(デフ玉)の角度を調整します。
-2~-4度に調整します。前上がりを正の角度とする。
(ドラシャの角度) - (デフ玉の角度) = -2 ~ -4 になるようにします。

140726追記:
ドラシャの角度, デフ玉の角度はリアエンドに向かって地面側に傾いている時に負の角度とします。
e.g. ドラシャ +1.0, デフ玉 -1.0 の時は +1.0 - (-1.0) = +2.0 度と計算されます。

※この計算式は2ピースドラシャの場合です。 ↓の動画はデフ玉の角度計測です。


ドラシャの方はドラシャのデフ玉に近い部分に角度計を当てるだけです。
動画の時はドラシャは0度だったので 0 - 2.2 = -2.2度にセットされた事になります。

140726追記:
動画の傾斜計を当てる位置は間違っています。フランジに傾斜計を当てましょう。フランジはフラットな部分が少ないですが何度か計測する等して精度を上げましょう。

調整にはロックナットを締め付ける為のクローフットレンチが必要です。
ロックナットはフロント側が 32mm で反時計回りで締まります。デフ側は 33mm で時計回りで締まります。 ↓クローフットレンチを当てて調整している様子。


※ロックナットはカチンコチンに締め付けましょう!
振動が多い箇所ですので走行中に緩んでくる可能性が非常に高いです。
緩んで来ると5km/h位で走行していても段差でデフ玉~ドライブシャフト~ミッションが
ガコン、ガコンと鳴ります。(実体験です。)私はロックタイト赤で固めています。
更に定期的に緩みを点検しています。

効果はあったのか?

私がアジャスタブルUCAを付けたのはローダウンをしていないにも関わらず
リアの振動が発生したからです。
一応、UCA取り付け後は少しましになりました。本当か?(笑
比較動画をご覧下さい。(はいっ、分かりませんね^^;)
  • UCA取り付け前


  • UCA取り付け後